2ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

「木(樹)」を詠んだ名歌教えて!

1 :詠み人知らず:02/10/12 10:36
一本の樫の木やさしそのなかに血は立ったまま眠れるものを  寺山修司

2 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

3 :詠み人知らず:02/10/12 11:11
夕靄は蒼く木立をつつみたり思へばけふはやすかりしかな 尾上柴舟

篠懸樹かげ行く女らが眼蓋に血しほいろさし夏さりにけり 尾上憲吉

木の花の散るに梢をみあげたりその花のにほひかすかにするも木下利玄

4 :詠み人知らず:02/10/12 12:29
木に花咲き君我が妻とならむ日の四月 なかなか遠くもあるかな 前田
夕暮

5 :詠み人知らず:02/10/12 13:22
山の樹の騒だつは深き思いにてここに生れたるわれ断ちがたし
                        山田あき
三椏は若葉萌え出で全木いま青き炎の包むごとあり 木俣 修
         (ヒトキ)
畑とほく木々も朝日も動かねば間に合いてこの地に生まれし児
                        小野茂樹

6 :詠み人知らず:02/10/12 14:41
一枚のこの葉のやうに新しきさむしろにおくわが亡骸は 前田夕暮
雪の上に春の木の花散り匂ふすがしさにあらむわが死顔は

木の花白く咲いてひそかにしにゆける父の風景もまたきよきもの
                          前田 透

7 :詠み人知らず:02/10/12 15:16
与謝野晶子
 白樺の木を研ぎ遠き信濃路の野尻の湖を秋風の研ぐ

笹島直子
 木枯しの明日は来む予感に炎え立ちてゆふべ明かるし銀杏黄葉
 
小野昌繁
 いくばくかのこころゆとりに過ぎし人を思う夜のふけ木枯すさぶ

8 :まにあ:02/10/12 22:08
杉の枝にひかる雨つゆくれなゐに光る雨つゆ見つつわがゐる 斎藤茂吉

#茂吉は、何故に二度もひかるを詠んだのか。
きっと鏡を見ながら自分の頭の薄さを悲観してたのかなあ〜。なんてね。

9 :あをきひとし@寺山:02/10/12 22:11
樹は立ったまま 眠っている

10 :詠み人知らず:02/10/12 22:23
木で鼻をくくる(こくる)。。。

11 :詠み人知らず:02/10/13 10:18
花もてる夏樹の上をああ「時」がじいんじいんと過ぎてゆくなり  香川進

12 :詠み人知らず:02/10/13 10:52
行き暮れて木の下かげを宿とせば花やこよひのあるじならまし  平忠度

13 :まにあ小倉百人一首:02/10/13 11:47
古今集・秋下・文屋康秀(ふんやのやすひで)

吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐というらむ

#秋は台風のシーズン嵐はくさきを荒らすので嵐と書くか。なるへそ。

14 :あをきひとし@早春:02/10/13 11:54
やりました
あんたにホの字
キックオフ

#後日談
 曰わく
 「 」

15 :詠み人知らず:02/10/13 15:06
木をおりたお猿は赤い尻かいた

16 :詠み人知らず:02/10/13 15:12
樹々たちのさざめく調べは銀河へと

17 :詠み人知らず:02/10/13 15:16
樹のように穏やかに愛を詠いたい

18 :まにあ:02/10/13 15:37
「マグリアの木」より
これはこれ惑う木立の中ならずしのびをならう春の道場 宮沢賢治

#いまあなたの居る世界。それはそれでいい。あなたの世界なのだから
他に世界が有るとおもうな。今の景色がおまえのおまえの世界なのだよ

19 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

20 :詠み人知らず:02/10/14 06:04
樹は想う自分が芽生えた瞬間と行き過ぎる人の幸せのことを

21 :詠み人知らず:02/10/14 12:39
木の根のごときわが頑迷をつらぬきて然かも至らむ境をねがへる
                          岡山 巌

#ひとをよく見て、自然をも良く見て、人とうたが互いに一致した時に
創造されたうたが生まれる。うたはこころの事実だけを表現することで
すね。嘘はいけません。今の置かれているそのままの生活をうたうこと
です。

22 :詠み人知らず:02/10/14 20:15
かなしみは明るさゆゑにきたりけり一本の樹の翳らひにけり 前登志夫

23 :はばたき:02/10/14 20:22
きのなまえついたる人に想いよせきに患う桂月

24 :まにあ:02/10/14 21:10
くちずけする母をばみたり枇杷の樹皮むきつつわれは誰をにくまむ
                          寺山修司

#昔はびわのきは庭に植えるなと申しました。何故かと言うと
びわは葉も実も皮も万病の薬と言われたからです。今の時代では
金さえあれば大病院でも高い薬でも買える世の中になりました。
しかし、一昔前までは薬も買えず病院にもゆけず死んで逝く人が
多かったのです。だから枇杷の樹のある家には病人が集まりまし
た。病気の移るのを嫌う人は枇杷の樹を切りました。悲しい時代
でした。寺山修司のうたには説明はいらないでしょう。そのままです。

25 :詠み人知らず:02/10/15 01:08
樹のように愛と楽しい歓びの幸せ全ての人に与えてください

26 :詠み人知らず:02/10/16 21:51
age

27 :名無し→しりとり:02/10/17 04:40
>26様
拙作をわざわざageて頂いてありがとうございます。
一気に思いつきで詠んだので、字余りの駄作です。

「これからもあなたに愛と歓びを送りつづけていさせてください」
それでは、また。

28 :黒澤:02/10/17 04:41
ついに出た!
各板ごとのコテハンランキング!
リアルタイムに変動するコテハンの順位を見ることが出来る!

【2ちゃんねる人気コテハンランキング】
http://curoco.com/2chvote/

29 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

30 :あおいとり@全納:02/10/17 09:16
偉大也
アフォ樹ひとしは
偉いひと

#まんせー

31 :詠み人知らず:02/10/18 07:46
夜の木は流れる星に憧れて煌めく宇宙の無限の彼方を想う

32 :詠み人知らず:02/10/20 20:46
落葉の樹林のなかに置きかへて骨なめてゐるおともきこゆる 生方たつゑ

風より早く時ゆきにけり夕方の樹々の緑のただよふあたり  前川 緑

秋ふけてなお盛なるこの山の萩の長き枝われにまつはる   初井しづ枝

#全て女流歌人。生方たつゑは幻想的美。前川緑は統合された不思議な美。
初井しづ枝の歌は即現実的な美と三人三様の美への追求の歌である。
昔を懐古する訳ではない。万葉の昔から女流歌人の歌は才を放って居た。
男達の歌に押されてはいけない。女は女の美を詠うべきであろう。

33 :はばたき:02/10/20 23:16
もの想う樹の憂いに知らず顔しても水やるサボテンの土

#何がいいのか、わからないなぁ

34 :はばたき:02/10/20 23:17
#おっと、びっくり名歌だったんだ、スレ違いですみませんでした。
恥ずかしいです。

35 :詠み人知らず:02/10/21 21:11
みゆきつむ まつのはやしを つたいきて 
         まどにさやけき やまがらのこえ  会津 八一

36 :まにあ射水:02/10/25 21:54
須賀川の牡丹の木のめでたきを炉にくべよちふ雪ふる夜半に
      (ぼく) 
黒き檜の沈静にして現しけき、花をさまりて後にこそ観め  北原白秋

#時の過ぎるのは早いもので、もう秋。肌寒い季節となりました。
私が少年の頃は1年とは、とても長いように思いましたが、最近は
過去を思い出すたびに何故か時の速さを感じずにはいられません。
あの幼い頃、よく口ずさんだ白秋の歌、♪からたちの花がさいたよ。
白い白い花が咲いたよ。♪。。このまま子供の頃の心でいたい。。。。。

37 :詠み人知らず:02/10/26 15:25
樫の木に触れて別れし日を遠く逝けることさへ知らず過ぎにき 大西民子
(幻想を歌いながら現実をみすえる独特な歌風。)

秋空に葉を散らす木と花咲く木なぜ生きるかはたれも知らない 小関 茂
(人間のわれの内部の何ひとつ知らずして言う死や愛のこと)

茂りより冬木となりて久しかりき今日みれば白き花咲き盛る 柴生田 稔
(敗北感や不安からは何も産みだされない。今にして心はたぎつ....悟り)

38 :まにあ:02/10/29 21:34
#楽しい歌。一首(短歌現代より)

木ようは木の精たちと語らむと森に着たりぬオカリナを手に 道浦母都子

月曜は
月と語りぬ
夜更けまで

火曜日は
火と語らぬか
灯をともし

水曜は
水と語らん
鯉に餌…(次たれか続けてくれんかなあ〜

39 :詠み人知らず:02/11/02 21:13
今は亡きひと
薔薇の木に薔薇の花咲くあなかしこ何の不思議もないけれどなも 北原白秋

今生けるひと
先つ世は楠なりし弥勒像とほき記憶に鳥が棲みゐむ 田宮朋子

#昭和17年11月2日白秋、他界。。命日でありまつ。まにあ記

40 :まにあ:02/11/02 21:33
>>31
うまし。。。 
千年の杉より遠き昔より空に光れリ星々の神 まにあ

41 :まにあ:02/11/06 22:21
心安けく明るき夕べこの辛夷の並木は君がうゑし並木なり 小暮 政次

#この人のうたはいつみてもあたたかい。

42 :はばたき:02/11/06 22:40
一本の樹を世界としそのなかへみとと腕組みゆかんか 夜は  寺山修司

43 :詠み人知らず:02/11/06 22:43
#そうなのでつ。修司も政次も樹が好きなんだ。。。

44 :まにあ:02/12/15 14:11
樹よ、懐ろふかく来る鳥に充てり暁となるまえの霞 荻本清子

#此処の板は、まるで森のよう。時折さえずる鳥の声。
暫らくして又、静寂な沈黙の時が訪れる。けれども一日
一度は必ず現れる日の光そして輝く夕べ本当に森のよう......

45 :詠み人知らず:02/12/15 14:28
枯れかけた樹に描かれた一葉が希望の命を少女に与えた

O.ヘンリーからのインスピレーションでありんす。

46 :まにあ:02/12/21 21:29
↑#ナツカシイナア~~
年逝けば又年輪の輪も増えてひとまわりちと大きくなろうか

47 :まにあ:02/12/23 12:54
木の間よりもりくる月のかげ見れば心づくしの秋は来にけり よみ人しらず

#1さんへ。折れだけが、書き込んだとて、どもならん
なんとかしてちょ。

48 :うらら:02/12/23 12:58
#まにあたnの樹のうたは、気持が静かになって癒されます。
 一人でも良いから、詠んでください。紹介してください。
 色々知ってらして、頭が下がる思いです。

49 :まにあ:02/12/23 13:12
#スレ違い。うらたnありがとう....うるうる
 よき人を心にもてばたぬしさのおのずからなるひもありにけり
 (生田 蝶介)

50 :詠み人知らず:03/01/05 11:36
まなうらに北の樹の立つ雪の飛ぶ形見となりし銃みがきつつ 小中英之

#死を隣り合わせにして世界観人生観を詠う十界の歌人とでも云うべきか。

51 :山崎渉:03/01/13 00:02
(^^)

52 :山崎渉:03/01/21 14:21
(^^)

53 :まにあ:03/01/25 09:37
きにもせず きにもかけずに きがつかず
 きもそぞろにと きかくだおれか.......云々

54 :あかね:03/01/25 10:54
木曜日
沐浴の鳥を
目撃し

金曜日
金的射止め
欣喜雀躍

土曜日は
土間でわらじを
解いた客

日曜日
今日も寒空
日本晴れ

#まにあさまへ オマージュとして

55 :まにあ:03/01/25 12:47
>>38#カラノツナギ。アリガトウ。3カゲツメニシテ、タッセイセリ。アカネサン。サンキュウウ。

吾が恋は河辺に生ひて
根を浸す柳の樹なり
枝延びて緑なすまで
生命をぞ君に汲ふなり(島崎藤村)

56 :詠み人知らず:03/01/26 03:36
橘の本に一夜の旅寝して入佐の山の月を見るかな 白河法皇

57 :まにあ:03/03/02 11:50
わたくし・あなた・うめ・もも・さくら・声たてて云えば、
   胸あたたまる日本の言葉。(信夫澄子)

#春近き春の香(かおり)の歌などを自由律にてご紹介して。

58 :まにあ:03/03/08 10:47
かぜむかう欅(けやき)太樹(ふとき)の日てり葉の
  青きうづだち しまし見て居り (斎藤茂吉)

#芥川龍之介がこよなく愛した茂吉の歌。茂吉の口癖「生きのあらわれ」
 それが樹。木。生。気。そのものなのかもしれぬ。・・・

59 :詠み人知らず:03/03/08 21:39
走りつつすべての樹木に触れてゆく西島洋介山の生真面目 大口玲子

60 :山崎渉:03/03/13 11:38
(^^)

61 :まにあ:03/03/14 22:44
かりかりと噛ましむる堅き木の実なきや
  冬の少女(おとめ)は白歯(しらは)をもてり (葛原妙子)

#想像世界を描く作風。

62 :星屑:03/03/17 22:37
ひと枝の野の梅をらば足りぬべしこれかりそめのかりそめの別れ(与謝野晶子)

ひと枝の野の梅だけで充分よこれはかりそめ、かりそめの別れ(俵万智)

#上の歌は文語調。下は口語調。此れからは美しい口語を期待。

63 :眠華:03/03/22 16:09
街路樹で
この樹何の樹
教えてよ

64 :まにあ:03/03/23 09:45
高槻のこずゑにありて頬白(ほほじろ)のさへづる春となりにけるかも(島木赤彦)

#如何に生くべきか(How to live)を探求し続けた人。

65 :まにあ:03/04/06 12:06
きりきりと鳴きのぼりゆく蝉のごと紅葉の色は木を染め上げぬ 栗木京子
産むほどの力はなくて天空より水雪降りぬ木々ぬらしつつ   栗木京子
流木を焚く火見つめて語りたる約束なべてかなはざりけり   栗木京子
あしたまで燃えつづけゐむ枝えらび火を熾すべし恋に落つべし 栗木京子

#感動の四首載せてみました。

66 :あぼーん:あぼーん
あぼーん

67 :まにあ:03/04/13 21:45
妻子らとみたる桜も思ひいづる花散る下にひもじかりけり 高田浪吉

#桜の節にて一首。茂吉、憲吉、忠吉、浪吉。アララギの五吉と言いました。

68 :山崎渉:03/04/17 10:24
(^^)

69 :まにあ:03/04/19 10:01
#>67 長吉抜け。爽やかな二首、ご紹介。

木蓮はひかりのごとき花了へて樹々の若葉に今はまぎれつ (吉川禎祐)

朱き木(こ)の実たべし少女が風のごと去(ゆ)けりグラスに種子をのこして
                           (中田恵美子)


70 :あかね:03/04/19 17:48
さくらんぼ六月の幸せがぷちっと弾けてキッチンに満ち    あかね
 >>69 朱き木の実 は さくらんぼでしょうか? 桑?クコ?グミ?梅干?
     女性の作者は少女の母?姉?友人? 謎めいて気になります。

71 :まにあ:03/04/19 21:37
#>70sanおそらくチェリーだと思います。茶房喫茶の店側の立場で  
    詠んでいるのでしょう。少女はお客さん。甘い飲み物か、
    アイスクリームなどをほうばり立ち去った後の光景を
    詠ったものでしょう。歌は読む人の感覚で感じるもので
    良いと思うのですが。どうでしょう、あかねさん。…

72 :あかね:03/04/19 21:47
>>71 働く女の人でしたか。一層さわやかです。幼い娘がチェリーを
   食べて外遊びに出たあと食卓を片付ける母がふと微笑んだように
    思われて。不思議に気持ちは伝わりますね。まにあさま
     有難うございます。

73 :山崎渉:03/04/20 05:06
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)

74 :まにあ:03/04/27 09:56
雛(ひひな)の日過ぎてくもりの深き日々庭木に鳥のこゑのふえゆく(木俣修)

#丁度今頃の節を詠っているのでしょうか。外で鳥が鳴いてます。

75 :まにあ:03/05/04 16:47
花もてる夏樹の上をああ「時」がじいんじいんと過ぎてゆくなり (香川 進)

#「時」の流れは、黙って居ても過ぎてゆく。何かせねばと思いつつも
 唯、時の流れに身を任せているだけ。♪トキノナガレニ、ミヲマカセエ〜♪

76 :まにあ:03/05/05 20:55
かなしみは明るさゆゑにきたりけり一本の樹の翳(かげ)らひにけり(前 登志夫)

かりかりと噛ましむる堅き木の実なきや冬の少女(おとめ)は白歯をもてり
                              (葛原 妙子)
#戦後歌壇第三世代の作家二人ご紹介。

77 :ましゅまろ:03/05/06 22:17

>75 花もてる(まにあさん選) = 11(詠み人知らずさん選)
>76 かなしみは(まにあさん選)= 22(詠み人知らずさん選)
>76 かりかりと(まにあさん選)= 61(まにあさん選)

いい歌は何度も紹介されるってことですね。
まにあさんのにはコメントがついていて、特に >24 枇杷のお話は
すごいと思いました。

78 :ましゅまろ:03/05/06 22:18
#文学者の方とココのベテランさんにまぎれて、私も一首。

引き出しに アロマオイルやハーブティー
 ローズウッドは すがすがしくて     ましゅまろ

#アロマテラピーブームは去ってしまったようですが、私は以前に
集めたオイルやハーブティーを机の引き出しに入れてあります。
ローズウッドのオイルは大変高価でしたが、良質のもので、数年
経った今でもいい香りがします。一番好きな香りです。

79 :まにあ:03/05/06 22:19
#スイマセン。マエレス。ヨクミテナイ。ミタイ。スマソ。ハズカシ

80 :まにあ:03/05/06 22:25
ハ〜ブティ好きなお人は爽やかで

#最近の人の歌は読んでませんので、あったら書きこして下さい。ドンドン。

81 :まにあ:03/05/09 21:21
ふるさとの寺の畔(ほとり)のひばの木のいただきに来て鳴きし閑古鳥
茨島の松の並木の街道をわれと行きし少女才をたのみき
大木の幹に耳あて小半日堅き皮をばむしりてありき    (石川 啄木)

#啄木の、「の」の使い方に注目。彼の歌の特徴が現れてゐる。

82 :まにあ:03/05/17 12:05
椎の葉にもりにし昔おもほえて
  かしはのもちひ見ればなつかし

かしは葉の若葉の色をなつかしみ
  ここだくひけり腹ふくるるに    正岡子規

#子規の五月の歌。旧暦にて「旅にしあれば椎の葉に盛る」
 昔は食べ物を木の葉に盛付けて食べたとか。柏の葉は、
 その名残りだそうで…

83 :山崎渉:03/05/22 01:02
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―

84 :まにあ:03/05/25 07:34
枯木みな芽ぐまむとする光かな柔らかにして息をすらしも 古泉千樫

夕靄(もや)は蒼く木立をつつみたり思へば今日はやすかりしかな 尾上柴舟

#尾上柴舟は明治9年生まれ古泉千樫は明治19年生まれ。尾上は落合直文
 古泉は伊藤左千夫に、それぞれ師事した。共に柔らかな調べの歌、二首。

85 :山崎渉:03/05/28 16:12
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉

86 :まにあ:03/06/01 16:23
桃の木は葉をけむらせて雨のなか共に見し日は花溢れゐき 大西民子

桑の実を含める不意のくちづけを発(あば)きて何かもの言ふとせり 宮師双美

#二首ともに相手を目の前に浮かべて詠みし歌。

87 :まにあ:03/06/15 09:58
こよいまた釈尊伝を読みて寝む沙羅の林を夢に見るべし 吉井 勇

瀧風そっと入り来たりものをいふその門口のうつ木おもほゆ 吉井 勇

#命短し恋せよ乙女・…祇園恋しやかにかくに…

88 :あかね:03/06/15 13:54
金色の小さき鳥の形して銀杏散るなり夕日のおかに  (与謝野晶子)
 子供の教科書に載っていました。ロマンティックです。

89 :ぶっこわれちまった牢名主:03/06/15 14:24
マニアックの座布団一枚

90 :あゆぼん:03/06/22 00:23
水馬(あめんぼ)赤いなあいうえお 浮藻(うきも)に小エビも泳いでる (北原白秋)

柿の木栗の木かきくけこ キツツキこつこつ枯れけやき

大角豆(ささげ)に酢をかけさしすせそ その魚(うお)浅瀬で刺しました

立ちましょ喇叭(らっぱ)でたちつてと トテトテタッタと飛び立った

蛞蝓(なめくじ)のろのろなにぬねの 納戸にぬめってなにねばる

鳩ポッポほろほろはひふへほ 日向のお部屋にゃ笛を吹く

まいまいネジまきまみむめも 梅の実落ちても見もしまい

焼栗ゆで栗やいゆえよ 山田に灯(ひ)のつくよいの家

雷鳥(らいちょう)は寒かろらりるれろ 蓮花(れんげ)が咲いたら瑠璃(るり)の鳥

わいわいわっしょいわゐ(い)うゑ(え)を 植木屋井戸がえお祭りだ



91 :まにあ:03/06/22 09:07
#あゆぽんさんに座布団10枚。続けて白秋二首

色にして老木の柳うちしたる我が柳河の水の豊けさ 北原白秋

黒き桧の沈静にして現しけき、花をさまりて後にこそ観め 白秋

92 :まにあ:03/07/06 10:09
秋山の木(こ)の下隠(がく)り行く水の我こそ益さめ思ほすよりは
                    (藤原鎌足 55歳頃の作)

#秋山の木陰ひそかに流れゆく水のごとくに想いは深く

93 :山崎 渉:03/07/12 16:39

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

94 :山崎 渉:03/07/15 12:09

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

95 :まにあ:03/07/16 17:36
東(ひむがし)の市(いち)の植木の木(こ)垂るまで
  逢はず久しみ うべ恋ひにけり (くらつくりのすぐりますひと)

#東京の柳の枝の垂れるまで逢わず久しく想い無理なく…シカシメンドウナ、ナマエダ。

96 :まにあ:03/07/20 09:36
なんじゃもんじゃの大木の満開見てきしと頬そめて白の輝きをいふ(高嶋健一)

#なんじゃもんじゃとは訳のわからん木をゆうそうな。
 明治神宮外苑にあるヒトツバタゴの別名とか。
 此方にも変な地名がありますよ。じゃがらもがら…

97 :ぶっこわれちまった牢名主:03/07/20 11:40
たんたんたぬきの きんたまは
風にゆられれ ぶうらぶら
それをみていた 子狸が
「父ちゃん いいもの 持ってるね」
「おまえもあるから みてごらん」
 #樹下よろしーよーで

98 :詠み人知らず:03/07/20 21:14
逸りきてけやき大樹にこもる風 
非命の魂の万の鈴音      山田あき

#この歌をみると「ざわわ、ざわわ」のさとうきび畑を思い出す。

99 :ぶっこわれちまった牢名主:03/07/21 15:46
樹木麒麟
お手頃の彼
潮凪

100 :まにあ:03/07/28 21:24
#100ゲッツゥ。

昔見し須磨の松原思へども夢にも見えず須磨の松原 正岡子規

#昔見た須磨の夕日が懐かしく今年の旅は此処で済まそう…ナンテ、イッテタッケ。ワケ~コロ。


101 :ぼるじょあ ◆yBEncckFOU :03/08/02 04:04
     ∧_∧  ∧_∧
ピュ.ー (  ・3・) (  ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
  = ◎――――――◎                      山崎渉&ぼるじょあ

102 :まにあ:03/08/03 17:41
ただ一つ昔のままの榧(かや)の樹よたちよりゆかむ道なくなりぬ 五味保義

#正岡子規から島木赤彦、そして五味保義と写生=深奥部=生の原理(How to live)
を探求し続けた人でした。

103 :まにあ:03/08/10 19:32
樹の枝に琴は懸けねど朝風の来て弾くごとく
(面影に)君はうつりて(吾が胸を)(静かに渡る) 島崎藤村

#(めぐり逢ふ 君はいくたび)の一節より。七五調は、短歌のごとし。

104 :まにあ:03/08/14 09:13
ひろき葉は樹にひるがえり光りつつかくろひにつつしづ心なけれ 斎藤茂吉

#茂吉がこの歌に全神経をかたむけて詠んだ意気込みが感じられます。
 そして「死にたまふ母」の迫力へと続く…

105 :山崎 渉:03/08/15 20:55
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

106 :まにあ:03/08/17 08:51
送り火
一枚の木の葉のやうに新しきさむしろにおくわが亡骸は
雪の上に春の木の花散り匂ふすがしさにあらむわが死顔は 前田夕暮

木の花白く咲いてひそかに死にゆける父の風景もまたきよきもの 前田 透

#前田夕暮、自由律短歌の唱道者。前田透は長男。夕暮の上の歌は遺書として
 歌い残したもの。「わが死顔」より。

107 :まにあ:03/08/24 09:14
#↑>>6ソノママジャナイカ。ウツ。・・・

山の樹に白き花咲きをみなごの生まれきにつる、ほとぞかなしき(前 登志夫)
草萌えろ、木の芽も萌えろ、すんすんと春あけぼのの摩羅のさやけき(前 登志夫)

>>22の歌が一番いいが、この二首妙にエッチぽいけど生命はやはりそこからか。

108 :まにあ:03/09/06 12:08
小竹(ささ)の葉はみ山もさやにさやげどもわれは妹思ふ別れきぬれば 柿本人麻呂

#妻をめとらば才長けてみめ麗しく情けあり…どちらも名歌だね。ハラヘッタ。

109 :まにあ:03/09/07 13:54
辛崎の松は花より朧にて 芭蕉

ここをまたわが住み憂くて漂泊(うか)れなば松はひとりとならむとすらむ 西行

#旅にしてあらば見かける松の木ぞ孤独な松に心ひかれむ。ああ松島や松島や…

110 :まにあ:03/09/14 16:25
からまつの
林を過ぎて、
からまつを
しみじみと見き。(からまつは)
さびしかりけり。(ただゆくはさびしかりけり。)北原 白秋

#白秋の詩「落葉松」を強引に短歌風に詠んでみました。

111 :詠み人知らず:03/09/17 03:55

#木を詠んだ歌には名歌が多いですね。やはり木自体の持つ
癒しの力が顕れる所為か。
それにしても昔の人は木の名前をよく知っていたよなぁ。




112 :まにあ:03/09/21 15:24
かたはらに秋ぐさの花かたるらくほろびしものはなつかしきかな 若山牧水

暮れ行けば浅間も見えず歌哀し佐久の草笛千曲川いざよふ波の
岸近き宿にのぼりつ濁り酒濁れる飲みて草枕しばし慰む    島崎藤村

#牧水が藤村の詩を心に置いて詠んだ歌。牧水の歌は何故か暖かい。

113 :まにあ:03/09/28 18:05
木染(こそめ)月・燕去(つばめさり)月・雁来(かりく)月
 ことばなく人をゆかめし秋 (今野寿美)

#一週間にご無沙汰でした。樹の名歌ももうすぐ一周年ですね。
>>1さん、どうしているかな?。日本の古語は美しいなあ。…

114 :まにあ:03/10/05 18:01
業の花びら 宮沢賢治

夜の湿気と風がさびしくいりまじり
松ややなぎの林はくろく
そらには暗い業の花びらがいっぱいで
わたくしは神々の名を録したことから
はげしく寒くふるへている

#短歌では云い知り得ない言の葉を詩をもてあそぶ賢治なりしか…ナンチャッテ。

115 :まにあ:03/10/12 15:15
奥山に紅葉ふみわけ鳴く鹿の声きく時ぞ秋は悲しき 猿丸大夫(伝記不明)

#樹は紅葉花は白菊秋の声聞かるる節の美しきもの
小倉百人一首の五。恋歌の多い歌の中に一際目立つ
一首でした。蔵王の山にもかもしかが出る頃ですな。

116 :まにあ:03/10/19 20:00
楡の樹に楡の悲哀よ 君のうちに溶けてゆけない血を思うとき 永田和宏

森のやうに獣のやうにわれは生く群青の空耳研ぐばかり    河野裕子

近づかば終わらむ思慕よ柳の葉引っぱりながらバスを待ちいる 永田紅

#三人三様父と母と子の三首ご紹介。永田和宏の歌は京都大学理学部在学中時。

117 :まにあ:03/10/26 15:02
住み古れどわれは旅人青山の銀杏並木の紅葉散りしく 北沢郁子

外苑の青葉にこもり数万の真紅の旗の波はどよめく 馬場あき子 

麻布台とほき木立のあたりにはつばさ光りて鳶の翔けれる 古泉千樫

#まだまだ都会にも青葉と紅葉が息づいてる所が有るようですね。…

118 :まにあ:03/11/02 17:03
>>117紅葉散りしくは、黄葉ちりしくの間違い。ゴメソ。

ななかまどいまだくれなゐに早きころ
  水の瀬に沿ふ湯殿路に立つ    山本友一

あかしやの並木のそよぎ初秋の
  灯のまたたきも澄める町なり   九条武子

あかだもの林の中をくだりつつ
  石狩川の白き源流        宮 柊ニ

#自然と絡み合う人の心、詠む事の難しさを感じる今日この頃でした。…

119 :まにあ:03/11/09 22:52
「ユーカラのくに」
銀の滴降る降るまわりに
金の滴降る降るまわりに (薄命の天才少女 知里幸恵)

モシリコロ カムイパセトノ コオリパカン ウタラパ ピリカプリネグスネナ
(大地を司る神尊い殿を人よ称えよや人の長のよき習いこそいや栄えませ)
                            パチラー八重子
#この二人のアイヌ民族の心に寄せる思いは人一倍のものが有るみたい。
知里は19歳の若さで世を去りました。しかし残した散文詩は、人々の 
心を打つものが有ります。

120 :まにあ:03/11/23 22:38
人は来ず風の木の葉は散り果てて夜な夜な虫は声弱るなり 曽禰好忠

#待つ人は来ず、風に木の葉は散ってしまい夜毎夜毎に弱ってゆく
虫の声よ。なんかさっちゃんの短歌みたい。…もう一首

外山なる柴の立ち枝に吹く風の音きくときぞ冬はものうき 曽禰好忠

121 :まにあ:03/11/30 11:50
遠く寒山に上れば石径斜めなり
白雲生ずる処人家有り
車を停めて坐ろに愛す楓林の晩(くれ)
霜葉は二月の花よりも紅なり

#寒山を登れば小道斜めなり心惹かれむ楓の林…短歌では言い切れなかった。(鬱)

122 :まにあ:03/11/30 12:10
↑原文「山行」

遠上寒山石径斜
白雲生処有人家
停車坐愛楓林晩
霜葉紅於二月花  杜牧

123 :まにあ:03/12/13 13:43
木の下の夕まぐれどき雪の降る幻覚ありて病む目に向かふ 宮 柊ニ

ただ一つ昔のままの榧(かや)の樹よたちよりゆかむ道なくなりぬ 五味保義

#降り積もる雪の重みは我が年の多くの時をかさぬる重み。 

124 :まにあ@あなたのとなりに・・・:03/12/14 18:52
小さき聖樹灯して子らと居る妻の若く見ゆれば痛むこころあり 前田 透

#まもなくクリスマスやねえ。皆さんは何処が痛む?。

125 :まにあ:03/12/21 20:28
あさましやつるぎの枝のたわむまでこは何の身のなるにかあらん 和泉式部

見わたせば真木の炭やく気をぬるみ大原山の雪のむらぎえ 和泉式部

かへらぬは齢(よはひ)なりけり年のうちにいかなる花かふたたび咲くは 和泉式部

#恋の歌を詠わせたら式部の歌ほど美しいものはないと言わせる程
深い情感のこもった歌が多い。与謝野晶子も鉄幹も彼女の歌をこよなく
愛したという。

黒髪のみだれもしらずうちふせばまづかきやりし人ぞこひしき 和泉式部

126 :まにあ:03/12/23 11:49
今朝みればやどの木ずゑに風過ぎてしられぬ雪のいくへともなく 式子内親王

まどちかき竹の葉すさぶ風の音にいとどみじかきうたたねのゆめ 式子内親王

眺むれば木の葉うつろふ夕月夜ややけしきだつ秋のそらかな 式子内親王

風さむみ木の間晴れ行く夜な夜(よる)に残る隅なき庭の月影 式子内親王

#詩人萩原朔太郎が絶賛した恋の歌、彼女の恋への烈しいまでの憧れは
素晴らしい名歌となって人の心を惹きつける。

玉の緒(を)よたえなばたえねながらへば忍ぶることの弱りもぞする 式子内親王
(我が命絶えるものなら絶えてくれ忍ぶ力も弱らぬ内に…)

127 :まにあ:04/01/12 09:39
君に恋ひいたもすべなみ楢(なら)やまの小松がもとに立ち嘆くかも 笠女郎

#どうしようもなく恋焦がれるこの想いは立ち尽くして嘆くしかないのだろうか。

あけぼのや泰山木は蝋の花 上田五千石

128 :まにあ:04/01/18 11:34
欠乏の美という樹 をするするよじのぼる猫の 胴体のびきる 加藤克巳

#ピカソのような抽象短歌。というよりこの音数の破調は短詩のようだ。
本人は樹なのか?猫なのか?猫なんだろうね。

129 :まにあ:04/01/25 09:58
傾きし星は樹氷のうへにあり果しらぬかもこの桟道は 山下秀之助

#樹氷の美しさは雪国に住む者でしか解からぬ景色、針葉樹に付着した
雪の塊が見事な自然の芸術を造り出す。樹氷、もしくは雪のモンスターで
検索してね。綺麗な写真が見られるよん。

130 :あかね ◆wSdkSdy/To :04/01/25 20:52
雪ふれば木ごとに花ぞさきにけるいづれを梅とわきて折らまし
   −−−紀とものり 古今集337(巻6 冬歌)

都の雪はふんわりとした花のような雪なんでしょうね。
蔵王の樹氷は柔らかそうに見えて実際はさらさらした感触。
風の無い晴天の日差しの強さと空気の透明さ、潔い寒さを思い出します。

いつもながら、まにあさまの清清しい選歌に心洗われる思いです。
これからも、いろいろな良歌を紹介してください。ね。はぁと。

131 :まにあ:04/02/01 15:48
相きそい木の芽花の芽ふくらめばわが一室も動揺のなか 川浪磐根

家毎にすももはな咲くみちのくの春べをこもり病みてひさしも 原 阿佐緒

#花咲く春も、もうわずか。あかねさんにも良き春が訪れますように…。

132 :まにあ:04/02/08 14:38
一本の鉛筆本にはさみこみそれより時間過ぎはじめたり 柏原千恵子

#良くやるんですよ私も、でも忘れてしまっていてその内本が重なり
 過去の世界へとその部分だけ行ってしまうんです。

133 :まにあ:04/02/14 09:14
わきて見む老い木は花もあはれなりいま幾たびの春にあふべき 西行法師

我昔住みにし跡を尋ぬれば桜茂りて人老いにけり 正岡子規

#花の都東京は桜の名所が数多く有りますよね。ん?↑ちと老けたかな。…

134 :まにあ:04/02/23 22:04
楓(かえるで)の若葉立つ枝うちゆすれ移りうごきて小鳥はゐたる 高田浪吉

曇り空さだめなくして雨ふるや庭の楓(かえるで)芽ぶきそめにし 高田浪吉

#楓を昔はかえるでと詠んでいたそうな。何故かって
蛙の手に似ていただけだそうな。にゃんだろね。
しかし楓の歌が多いのにはおろろいた。おろおろ。

135 :詠み人知らず:04/02/24 20:17
磐代の浜松が枝を引き結び 真幸くあらばまた還り見む 万葉集(巻二)

19歳で世を去った、有間皇子の歌
澄んだ響きのある歌なので。
               

136 :まにあ:04/02/25 21:19
↑(結び松観る事も無く幸も無く立ち帰らずは十九の秋か)
#和歌を詠み現代短歌に直して詠むのも面白いかも。

磐代の崖(きし)の松が枝結びけむ人はかへりてまた見けむかも 長忌寸奥麻呂
 (あの人が生きて帰れば結び枝を観たであろうか有間の皇子は)

137 :白花:04/02/27 01:54
桜色に 衣は深く 染めて着む 花の散りなむ 後の形見に

願はくは 花の下にて 春死なむ 其の二月の 望月の頃

138 :まにあ:04/02/29 09:13
#選んだのピンク色したセーターを春の思いを忘れぬように…

#十五夜の月の光の花の下(もと)私の願いむなしく散って…

>>137さんの上の歌は紀 有朋。下の歌がわからない。検索ちてみよう。)

139 :まにあ:04/02/29 09:49
#解りました。下の歌は西行法師。元歌は二月を如月と詠んでいたんですね。

願はくは花の下にて春死なむその如月の望月のころ 西行法師

#ん?2月15日に誰が逝ったんだろう。もいちど検索。

140 :詠み人知らず:04/02/29 13:54
獣医師のおまへと語る北方論樹はいつぽんでなければならぬ 
作者失念。ごめんなさい。

141 :詠み人知らず:04/02/29 14:53
↑ 検索すると
時 田 則 雄         辛夷代表

離農せしおまへの家をくべながら冬超す窓に花咲かせおり

こちらのほうがわかりやすいね
でもだれなんだろう?

142 :まにあ:04/03/06 09:07
春の野に霞たなびきうら悲しこの夕かげに鶯鳴くも 大伴家持

わが庭の紅梅の木に朝まだき鶯来啼くもあはれならずや 斎藤茂吉

#囀れぬ恋の呪文ももどかしげ紅梅の木に春の訪れ…ケキョ~~;

143 :まにあ:04/03/07 21:01
カサヤカサヤ高き木霊に溢れゆくおもいの重さ空を覆いて 増谷龍三

#そういえば昭和40年代以降の人には札幌五輪の笠谷選手は知らんかもね。…

144 :まにあ:04/03/13 19:08
春の日に白鬚(しらひげ)光る流氓(りうぼう)一人
  柳の花を前にしゃがんでゐる 土屋文明

#自画像だろうか。文明にしては、傍観者的歌でも有る。

145 :まにあ:04/03/21 17:02
春のものとおもはれぬまであまりにもさびししづけし白藤の花 落合直文

生き急ぐほどの世ならじ茶の花のおくれ咲きなる白きほろほろ 馬場あき子

#春の花にしては、どちらも静かな気品のある白い花。
雪が無くなると、ふと白い色が恋しくなる。・…

146 :まにあ:04/03/28 13:44
花あんず紅きかたへのゆすらうめ遅く咲きつつ早く散りにき 相良 宏

#大器晩成何事かならざらん。でも散るのも早いんではね。…

147 :まにあ:04/04/04 09:08
はるさめは天(あめ)の乳(ちち)かも落葉松の
  玉芽(たまめ)あまねくふくらみにけり 斎藤茂吉

#春雨は空からの恵み「天の乳」綺麗な表現だね。結句のふくらみが
何故か、初々しい乳を想像したりして…。

148 :まにあ:04/04/11 15:37
紅梅を愛するあまりしら梅を抜きてしまふかも知れぬ我なる 宮崎智恵

風より早く時ゆきにけり夕方の樹々の緑のただよふあたり 前川 緑

#つい言葉や文字だけを並べて歌を創ってしまいがちだが、何処かに
訴える心が潜んで居れば歌になるのだろうか。最近は他人ごとのような
歌が多いのが気になる。自分の心の底を如何に出すかが本当の生きた歌に
なるのかもしれない。昔、赤木健介が詩を選ぶ時に直裁な、飾り気のない、
解りやすい詩を、私は選ぶ。と言っていた言葉を思いだした。

149 :まにあ:04/04/19 07:11
ちる花はかずかぎりなしことごとくひかりをひきて谷にゆくかも 上田三四二

#此方も桜の散る時期となりました。散りゆくもののうつくしさ
春は桜か秋紅葉ともに命の玉の光か。…花吹雪綺麗でつね

150 :まにあ:04/04/25 21:00
うつくしきみ寺なり み寺にさくられうらんたれば
うぐいすしたたり さくら樹にすずめら交(さか)り
かんかんと鐘鳴りてすずろなり。 室生犀星(春の寺)

あはれ花びらながれ をみなごに花びらながれ
をみなごしめやかに語らひあゆみ
うららかの跫音(あしおと)空にながれ
おりふしに瞳をあげて
翳(かげ)りなきみ寺の春をすぎゆくなり・… 三好達治(甃のうへ)

#大岡信の「現代詩人論」そして木田元「詩歌遍歴」もう一つ
 上田三四二の「祝婚」全てに、このふたつの詩が取り上げ
 られているのは、やはり良い詩だからなのだろうか。…

151 :まにあ:04/05/03 17:41
春四月風おもむろに樹々わたりそよぐ音すも花のひともと 松村英一

花ちりて桃はひそかに実をもてり何事もなく過ぐる日ならず 黒須忠一

死にもせず二人してまた春に逢う散策のみち光る栃の芽 森 紫津夜

#時の流れとは早いものだけど、又こうして花が観られる事に感謝々…。

152 :まにあ:04/05/09 17:00
池水は濁りににごり藤波の影もうつらず雨降りしきる 伊藤左千夫

藤なみの花の紫永き日をこのよろこびに吾逢ひにけり 斎藤茂吉

#五月の花はやはり藤かな?。
恋人を見る目で見つむ目を細め一輪挿しの藤の花房。ナンチャッテ。

153 :まにあ:04/05/16 14:37
夏の樹にひかりのごとく鳥ぞ鳴く呼吸(いき)あるものは死ねよとぞ啼く 若山牧水

#うら悲しこの寂しさをたれぞ知ろ鳥の声とて知りて知らずか・・・。

154 :まにあ:04/05/23 10:28
詩はさびし木の精ひそむ山彦のけざむさ添へて声かへすごと 石川啄木

わだつみの青き鼓は とどろけり、去年(こぞ)も今年も。
しらしらと明けゆく朝も 曇りたる夕べ、恒(つね)に
かはるなきひびきをあげて、 堂塔(だうたふ)と砕くる波の
波頭日も夜も白し。

われ来たり、この流木の かたわらに、子犬のごとく
寝ころびて、青き鼓の とどろきを直(ひた)にぞ聞ける。
身じろがず、荒磯(ありそ)の砂の つよき香を直(ひた)にぞ吸へる。
あなあはれ、覚むる期(ご)もなく。 (流木) 石川啄木

#万葉の頃より海山の神の心を想いて詠ふ啄木なりし…




155 :詠み人知らず:04/05/30 15:36
朝明けに風静まりて紫陽花の芽立ちは太く快く見ゆ 毛利文平

#はよ咲けと紫陽花の芽見つむらん。ランラン♪

156 :まにあ:04/06/06 21:28
菩提樹の花苞散りくる木下道歩みゆく六月盡の風に吹かれて 山形敞一

菩提樹の木下に氷菓売る露店あり寄りゆく少年老いたる人ら 山形敞一

#ロシア(旧ソ連)の街並みを詠んだものだが、下の一首、昭和の時代を思い出す。

157 :まにあ:04/06/13 17:47
揺れやまぬ若葉のかげの花うつぎ恃めるものを秘めもつごとし 横田専一

#万葉の花、タニウツギ。検索してみれば、ピンク色した可愛らしい花でした。

158 :まにあ:04/06/20 18:29
庭の木にさびれ合歓の葉しひたぐる風ものものし荒れ来るらむか 伊藤左千夫

ねむの花たかだかと咲きにほひけり左千夫翁つねに愛(かな)しめる花 斎藤茂吉

#くれなゐ色の合歓の花。花は愛でれど葉を詠いしは左千夫のみなり。でもないか…

159 :あかね ◆wSdkSdy/To :04/06/23 19:38
黄金虫飛ぶ音聞けば深山木の若葉の真洞春ふかむらし
−−−北原白秋『風陰集』昭和19年

>>157 「恃めるもの」が花ならぬ身うちにもはつかあるらし秘めてはなたじ あかね
>>159 あ かぶと虫まっぷたつ と思ったら飛び立っただけ 夏の真ん中 穂村弘
     #現代語訳があったか、という感じですね。でもこれは穂村弘訳の勝ち。

短歌の森に迷い込んで一年半。広く深いこの世界で、方向を見失いがちのあかねに
まにあ様の選歌はともし火のようです。ひっそりファンを続けさせてください。はぁと

160 :まにあ:04/06/27 09:27
木々の間のまどかなる月かがやけり働き終へて帰る処女ら 小暮政次

#小暮政次の歌はいつも想うのだけれど絵をみているよう。風景画のようです。
 あら!。あかねさん。ともし火…なんて、ありがとね。稲村弘のかぶと虫の
 歌、とてもおもしろいですね。私も、ともしびの消えないうちにそんな歌を、
 詠んでみたいでつね。これからも楽しい歌、紹介してください。まるるん。

161 :まにあ:04/06/27 09:35
>>160稲村→穂村でちた。ちつれい。

162 :まにあ:04/07/04 16:29
ならざりし恋にも似るとまだ青き梅の落実(おちみ)を園より拾ふ 宮 柊二

#青春の夢追い翔けど追い着けづ花から実へと時を翔けたり。清純な恋歌はいいなあ〜。

163 :名無しさん@そうだ選挙に行こう:04/07/11 13:03
炎えきわまる火群(ほむら)のごとき夕ぐれの一樹の声を聞きそびれたる 高安国世

>>1okadaさんの好みそうな、一首でしたので御紹介。
ttp://www.ne.jp/asahi/tityukai/tanka/KAJIN/okada0303.html

164 :まにあ:04/07/11 16:56
木の下にたたずみいたるふたりながら手をくむこともなきあたたかさ 大島史洋

#樹は二人を優しく包んで居るからね。

165 :まにあ:04/07/18 10:53
樹の蔭に箒木をもちて佇ちたまふ年々に小さくなりてゆく母 君島夜詩

#母が小さくなったのではなく、貴女が大きくなったのですね。
 幼き日見上げる程の逞しき父の背(せな)見て肩車せし…

まぼろしの母見るのみに生きてゐるわれかとも寂し松風きけば 館山一子

#鏡みて母に似たりと想うこの頃とか。

166 :まにあ:04/07/25 18:23
杉の木を見つつ思へり風やみしかかるいとまを杉ふとるらむ 山口茂吉

山行くは楽しからずや高山の青雲恋ひて今日も山行く 結城哀草花

#二人とも斎藤茂吉に師事。地味な山口と自由奔放な哀草花との
 差が良く現れている。素朴さではどちらもひけをとらない。

167 :まにあ:04/08/01 21:23
ねもごろに桃を食らひてをりしときしたたる蜜は畳に落ちぬ 赤城猪太郎

#心ゆくまで大胆に桃を齧る姿がこの人のおおらかさを現してゐる。
 そろそろ桃の季節ですね。果実の美味しい季節になりました。

168 :まにあ:04/08/22 09:02
くれ竹のよも君知らじ吹く風のそよぐにつけてさわぐ心は 樋口夏子(一葉)

くれ竹の空しきかげぞしのばるるうれしきふしをみるにつけても 中嶋歌子

#一葉が14歳のとき中嶋歌子の萩の舎塾に入門し詠んだ歌。
 作家としては一葉と書いていたが和歌は夏子と書いていた。本名は奈津。
その後10年間に「にごりえ」「十三夜」「たけくらべ」を執筆。24歳の若さで
逝く。

また更にあふべき夜半にあるものをなど死ぬばかりつらき別ぞ 夏子

169 :まにあ:04/09/05 21:55
枯枝がうたえば枯葉舞いあがる風はわたしの中より吹きて 

落葉樹の枝に夕焼け雲かかるもう欲しくない綿菓子などは

一本一本歯離れて立てる銀杏の木秋はさびしい神の声する  苅谷君代

#雲は未来の形して この人が十六歳の時の処女歌集。30年も前の歌とは
思えない今の時代の人の歌のような気がするのは私だけだろうか?。



170 :まにあ:04/09/12 18:42:59
古郷の庭に植えにし公孫樹(いちょう)の子仰ぎ見るまで我は老ひしか 石川確治
                 ↓
古郷の庭に植ゑにし公孫樹の木仰ぎ見るまで我は老いしか (茂吉添削)

門の辺の泰山木に月照りて花白々と香りただよう 石川確治
                 ↓
門のべの泰山木に月照りて白き花こそ大きかりけれ (茂吉添削)

五月雨るねむの並木の花陰に南部の小駒あまた遊べリ 石川確治
                 ↓
さみだるる夏樹並樹の下蔭に南部の小馬あまた遊べリ (茂吉添削)

#彫刻家でもあり画家でもある石川確治が茂吉に短歌の添削指導を
 うけた一部を今週は抜粋してみました。(山沢集より)


171 :まにあ:04/09/14 05:47:24
ki
ki
ki

172 :まにあ:04/09/14 07:15:37
↑ん!?
おちゃめさん kiになる一句 詠んでって。

#此処にkiて初めて偽もんあらわれりぃ。うれちい。まるぅ。

173 :まにあ:04/09/19 11:35:30
白樺をしらじらとして吹く風よああ嘘のなき会話が欲しき 生方たつゑ

少年のうなじのごとく傷つかぬ空があり橡の木と橡の木の間に 真鍋美恵子

#言葉なくこの悲しみに狼狽える秋の深みに目のやり場なし…

174 :あかね ◆wSdkSdy/To :04/09/21 08:50:04
身の丈に合ふ迷彩服を購ひてのち都市密林に紛れしひとり 斎藤史

#危険が一杯の「都市密林」ではなく、山紫水明の地方都市でおこる
 陰惨な事件に深く傷ついてしまいます。今朝も「自分の身は自分で
 守れ」とばかりに覚束ない戦闘装備で老人も子供も一日をスタート
 させたのでしょうか。自分も含め幸多かれと祈らずにおれません。

175 :星屑:04/09/26 20:01:23
邂逅はいつのむかしぞ柘榴酒の紅色褪せて澄み果てにける 斎藤 史

#柘榴のあの紅(あか)は紅葉にも似た素敵な色ですね。
 その柘榴酒の透明感はもっと感銘を受けるのかもしれない。

176 :まにあ:04/10/03 09:29:06
ゆく秋のわが身せつなく儚くて樹に登りゆさゆさ紅葉散らす 前川佐美雄

丁々と樹を伐る昼にたかぶりて森にかへれる木霊ひとつ 前 登志夫

八月の森、いたましき婚禮のごとし二本の杉立ち枯れて 塚本邦雄

#塚本邦雄の樹を詠んだ歌を探したが全て死んだ樹に関する歌ばかり
寺山が生きていたら、こう云うだろう。「塚本は立ったまま死んでいる。」と…ナンチャッテ。

177 :まにあ:04/10/11 21:47:02
人間(ひと)ならば無愛想なる姿にて樹齢二百年の無患樹 沖 ななも

落葉樹林山鳩のこえほのぐらしねむれる脳のなかをゆくごと 沖 ななも

この昼のわけのわからぬ悲しみを木の箸をもて選り分けている 阿木津 英

産むならば世界を産めよものの芽の湧き立つ森のさみどりのなか 阿木津 英

みづびたしの天を歩みてかへりゆく父の背のすぢにほふ樟の木 永井陽子

丈たかき斥候(ものみ)のやうな貌(かほ)をしてフォルテが杉に凭(もた)れてゐるぞ 永井陽子

人あらぬ野に木の花のにほふとき風上はつねに処女地とおもふ 今野寿美

にんげんにこよなく近き歴史にて木にも肌あり力瘤あり 今野寿美

#今回4人の歌を載せてみたが、何処か共通するものが有りませんか?
一応皆昭和二十年代生まれです。樹を父とか男性とかに喩えていない
でしょうか。錯覚かな?


178 :まにあ:04/10/17 20:46:46
木の葉らも踏みしだかれてしずまればすでに力なき魚鱗のごとし 高安国世

青葉せる木立の中に焚く落葉小さきほのほを遊ばせながら 立川敏子

たとえば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらって行ってはくれぬか 河野裕子

#蔵王山頂はもう落ち葉の季節ですね。黄葉。紅葉に彩られてとても
綺麗ですよ。  奥山も一樹々に秋の訪れ

179 :まにあ:04/11/21 20:57:46
灰黄(かいこう)の枝をひろぐる林みゆ亡びんとする愛恋ひとつ 岡井 隆

傷つきてわれらの夏も過ぎゆけり帆はかがやきていま樹間過ぐ 寺山修二

切り株にもとの榎のたちそそり次第に深き眠りを誘ふ 大西民子

#もう冬なんでつね。又、一面に白い世界が私の心を覆うのでしょうか。

180 :あかね ◆wSdkSdy/To :04/11/26 19:08:57
春の木は水気ゆたかに鉈切れのよしといふなり春の木を伐る 若山牧水

#冬は冬の暮らしが楽しいですね。春を待つ心を育みつつ。

181 :まにあ:04/12/26 17:44:36
師走の雨つよくたたきし樹々のあひ澄みて雫が一つ一つ落つ 鹿児島壽藏

#今年は幾つもの災害が有りました。災害の後にも朝陽は昇り
 空は澄みます。元気を出して僅かな人生楽しみませう。

182 :まにあ:05/01/10 09:39:11
あたらしく冬きたりけり鞭のごと幹ひびき合ひ竹群はあり 宮 柊二

#あらたまる 大和の空や 初景色。 五七五の皆様にも良い年になります様。
お祈りして居ります。

183 :まにあ:05/01/30 23:32:39
わが愛するものに語らむ樫の木に日が当り視よ、冬すでに過ぐ 前田 透

棕梠の葉を襲う突風いくたびか求愛の語云いそびれし後を 長谷川莞爾

#定型に馴れ親しめど一行詩言葉足りづば拘る事無く。ナンテネ。

184 :まにあ:05/02/06 21:19:12
木を噛る音ききし夜も雪ふれり欠けし紋章も濡れつつあらむ 生方たつゑ

冬たちし野わたる時に半白の影もちて鋭(と)し人も林も 安永蕗子

#聴覚と視覚を研ぎ澄まして出来た二首。ドウデモヨイケド、フユガナガイナア~。

185 :まにあ:05/02/20 21:29:32
白梅は氷雨のなかに凍りたり象牙となりし冬の花びら 片山恵美子

おしなべて冬木の中に黄に垂るる柳と吾と春を待つなり 二宮冬鳥

#凍て解けの 道はまだまだ 遥かなり…庭には未だ1000_の雪が有り。ハヤクトケテヨ。


186 :まにあ:05/03/13 11:44:08
杉山にわれを襲はむ黄緑のひだる神こそ少年の渦毛(うず) 前 登志夫

この春も杉花粉ふる夕まぐれ濁世(ぢょくせ)さびしも目を洗はばや 木村草弥

#濁世とは生き難き世か目に涙。皮肉混じりの杉花粉とぶ。…ハックション。

187 :まにあ:2005/04/17(日) 22:17:02
はつはつに芽吹くもありてしろがねに光る枝枝暁の空指す 三国玲子

この日ごろ桜ゆたかに咲きをりて風ふくときに幹あざやけし 鈴木幸輔

葉桜の暗きが上の横雲を離れむとするたまゆらの月 谷 馨

#遅咲きの日本列島花列車北へ北へと蕾みふくらみ。…コチラハ、マダダヨ〜ン。

188 :まにあ:2005/04/24(日) 13:56:50
遊民の相と言われし両頬(もろほほ)に差すは山査子(さんざし)雁来紅(かまつか)の紅 道浦 母都子

たわたわと木犀香り春の夜の男坂行く眼(まなこ)に痛し 道浦 母都子

#木犀、さんざし、かまつかは、どうみても秋の木と言うイメージだが
木犀は新芽の香りが春に強いし、さんざし、かまつかの花は春の花と
しては目立たない小さな花。でも秋は情熱の紅色の葉、実をつける。
木犀科の紅かなめの新芽は今の季節真っ赤に染まっている。よ〜ん。
・・・何が言いたかったんだろ。忘れた。…。


189 :まにあ:2005/05/15(日) 14:46:26
茱萸(ぐみ)の葉の白くひかれる渚みち牛ひとつゐて海に向き立つ 古泉千樫

#ぐみの葉って表は緑、でも葉の裏側は白っぽいんですよ。
 朝方葉を綴じているんで白い葉のように見えます。もう五月ですね。

190 :☆屑ぅ:2005/05/29(日) 08:43:16
ふるえつつ濡れつつみどりふかまると僕らに告げて五月の樹々ら 西勝洋一

そびえたつ一本の木よ高ければそれだけ僕の悲しみのます 大島史洋
木曽川を木屑の如くただよえば海までのみちはるかに遠し 大島史洋

泣きながら雑木林を抜けてより少年われの行方は知れず 野尻 供
もしも木になれたら風雨に耐え抜きてわれは素直に墓標になりたし 野尻 供

#五月末鳥の囀り賑やかに緑の森の空も澄みてか。ヨイキセツニナリマシタネ。

191 :あかね ◆wSdkSdy/To :2005/06/07(火) 23:42:58
胸のうちいちど空にしてあの青き水仙の葉をつめこみてみたし  前川佐美雄
あまりにも前衛的な僧侶かなメタセコイアの高さに泣いて    菊池裕

視覚的な短歌。「青き水仙の葉」「メタセコイアの高さ」を
心のありように重ねたとき、はっきりと伝わってくる何かが
ありますね。「新緑の上に広がる青空に賑やかに鳥が囀る」心は
ひろびろと清清しい思いがいたします。


192 :星屑ぅ:2005/06/19(日) 17:21:39
    塚本邦雄

柿の木のほかに樹知らず仲人はジャン・ジャック・ルソーを褒めちぎる
杉の花天(そら)にみちつつ 反歌てふ透明の檻あればわれあり
ヒマラヤ杉風に折れたる二メートル等身の友が深夜訪ひ来る
二番星見つけしや杉の実の芳しうして葉隠れの生

#回想の詩人ランボーをこよなく愛し、永遠の新しさを求めて一行詩人は逝った。


193 :まにあ:2005/06/26(日) 11:51:32
鳥は樹にひとは泉に疲れたるたましひの緒をひたしゐたるかな  中山 明

あわれなるものにぞありける五十年にして再会せる谷の泉の水 斎藤茂吉

皐月待ちゐる日々の彼方に深緑をつらねて森も林も香る 塚本邦雄

#戻りゆく安らぐ場所も無かりけり老いたる我が身過去への執着。…テナトコカナ。







194 :まにあ:2005/07/18(月) 20:27:06
しんそこは一つ想ひとなりしかど夕映えかげる李(すもも)の花は 前川 緑

自動車(くるま)の灯消せばかすめる月の下びに咲きしづもれる花の梢みゆ 水町京子

麦の穂浪はての竹叢(むら)その奥の森のさやぎともろもろの音 安部静枝

#2005年7月も半ばを過ぎて暑い季節になりました。過去を思い出せば
 日一日と皺の数程、思い出が重なってゆきます。静かに静かに時は
 過ぎてゆきますね。淋しい限り。でも気を取り直して生きていきましょう。

195 :詠み人知らず:2005/08/04(木) 12:33:57
人も樹も
強剪定で
素っ気無し

(お役所仕事)

196 :まにあ:2005/08/14(日) 21:59:22
逸りきてけやき大樹にこもるかぜ非命の魂の万の鈴音 山田あき

とびやすき葡萄の汁で汚すなかれ虐げられし少年の詩を 寺山修司

#かも知れず樹もしらずとや気も知れず。…>>195

197 :あかね ◆wSdkSdy/To :2005/08/17(水) 01:30:41
一人の刺客を措きてえらぶべき愛なくば 水の底の椿  塚本邦雄

ヨカナーンの首を所望したサロメ。暴力は絶望の隣で輝いて見えることが
ありますが、傷跡は何年も何十年も繰り返し悲しまれることによってしか
癒えないのだなぁと、思わされる季節でした。いつも少し厳しいほうへ
航路を執りたいと思っております。それは良心が命じるほうへということ
かもしれません。

198 :まにあ:2005/08/21(日) 08:56:43
柿の木のほかに樹知らず仲人はジャン・ジャック・ルソーを褒めちぎる 塚本邦雄

#こころざし厳しき道を求むれば刺客放せど刺客に討たる。

199 :のんだくれ:2005/09/04(日) 08:15:19
秋風のこころよさに…啄木の秋をよむ

青に透くかなしみの玉に枕して松のひびきを夜もすがら聴く

神寂し七山の杉火のごとく染めて日入りぬ静かなるかな

愁い来て丘にのぼれば名も知らぬ鳥啄めリ赤き茨の実

はたはたと黍(きび)の葉鳴れるふるさとの軒端なつかし秋風ふけば

ほのかなる朽木の香りそがなかのたけの香りに秋やや深し

森の奥遠きひびきす木のうろに臼ひく侏儒の国にかも来し

時雨降るごとき音して木伝ひぬ人によく似し森の猿ども

#物悲し森の行方の奥底のさだめ知らずや我が身にしりぬ

200 :あかね ◆wSdkSdy/To :2005/09/09(金) 23:16:23
きつつきの木つつきし洞の暗くなりこの世にし遂にわれは不在なり
−−−葛原妙子

かつかつという乾いた音とともに深く深く抉られてゆく木の洞は
暗く暗くいつしか「わたし」もそのなかに溶けてなくなってしまう
ようです。きつつきの赤い頭頂部がその暗い洞に吸い込まれて
みえなくなってしまうように。

おおきなる欅の木には異界へと続く洞あり風を嗅がばや あかね

201 :まにあ:2005/11/13(日) 08:55:08
秋を食む。

一合の椎の実をひとり食べをへぬわが悦楽に子はあづからず 石川不二子

唇は木の実のごとく甘ければ朝(あした)にたろべ夕にたうぶる 吉井 勇

才媛になぞらへし木の実ぞ雨ふればむらさきしきぶの紫みだら 木村草弥

#秋風も吹き過ぎてゆく晩秋のたわわに実る柿も色づき。

202 :詠み人知らず:2006/03/20(月) 02:14:34
天皇椰子ディズニーランドに茂りおり罪なきものは行きて見るべし 前田透

203 :まにあ:2006/09/10(日) 08:39:45
よろこべばしきりに落つる木の実かな 富安風生

萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花(おみなへし) また 藤袴 朝貌(あさがお)の花
(旋頭歌) 山上憶良

ちなみに春は
セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、春の七草。

#やはり秋、田畑も山も色づきて稔り豊かに秋は来にけり。・・・アキガフタツモアキアキスルカナ?



204 :まにあ:2006/10/05(木) 21:47:53
悲しき玩具

竹とんぼこころもとなく光りつつこの世のほかのいづかたへ飛ぶ 永井陽子

遊びに出て子供かへらず、取り出して走らせて見る玩具(おもちゃ)の機関車 石川啄木

#2ちゃんねる。言葉あそびの玩具かな声も聞こえず顔さえ見えず。
 見るは言葉の山ばかり。ナンテネ。

205 :まにあ:2007/03/10(土) 22:27:12
春の岬旅のをはりの鴎どり
浮きつつ遠くなりにけるかも 三好達治

#旅の終りは旅の始まり。だって。もう春なんでつね。
 でも此方はまだ雪が舞ってるよん。さむいなあ〜。

206 :詠み人知らず:2007/04/15(日) 13:23:07
>>1->>225

207 :まにあ:2007/06/03(日) 10:01:08
鳳仙花散りて落つれば小さき蟹鋏ささげて驚き走る 窪田空穂

#蟹鋏片手小さく片手大きく目を立て走る仕草可愛く。・・・チョット、ジアマリ。





208 ::2007/06/08(金) 21:58:29
過去レス読んでませんが、
与謝野晶子が
「マロニエのパリ」でなんとかと紹介されていました。

パリで「木」詠むとは珍なり。されど、我うろ覚え・・・

209 :まにあ:2007/06/08(金) 22:49:42
ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟(コクリコ)われも雛罌粟 与謝野晶子

ttp://allabout.co.jp/study/french/closeup/CU20060719A/index.htm?NLV=NL000602-14

此のサイトが参考になりました。こくりこって花の名前だったんですね。

210 ::2007/06/09(土) 07:37:51
>>209まにあさん感謝(^з^)-☆

蛇足ながら、「木」が入ってる句もコピペしておきます。

物売にわれもならまし初夏のシヤンゼリゼエの青き木のもと 晶子
(モノウリニ、ワレモナラマシ、ハツナツノ、シャンゼリゼエノ、アオキコノモト)
歌集『夏より秋へ』

211 :まにあ:2007/10/13(土) 14:46:59
いま君をへだてていたる川の数、木の数、昼にみる星の数 江戸雪

風立ちてマロニエとわれをあばくときじっと動かぬ皇居の森は 梅内美華子

母という裸樹となる友のためやさしく吹けよはつなつの風 後藤由紀恵


#夏過ぎて秋来るらし吹く風の行く末寂し若き乙女ら。・・・オヒサシ。

54 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.02.02 2014/06/23 Mango Mangüé ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)