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【SS】夢を叶える鎧【ドラマ化決定】

1 :助けて!名無しさん!:2008/04/06(日) 23:25:12 ID:K/cggXeI
書店でいま一番の売れ筋攻略本!

『夢を叶える鎧(よろい)』


<帯>
「おまえなぁ、このままやと
2000パーセント全クリできへんで」
       全クリできないサラリーマン、鎧と出会う!

(本著を推薦する人々)

TATSUYA
 すごいぞこの本は!ゲームなんてしたことがない僕でも
 簡単にクリアできてしまった。面白くて、説教くさくない。
 そして、シンプル!

紀伊○書店
 こんな鎧みたことない!拗ねるわ、嘘つくわ、がめついわ!
 まるでガネーシャみたい!

ビラク
 なんだかとてもすごく興奮しました。
 兄貴も絶賛してます!


2 :プロローグ:2008/04/06(日) 23:30:22 ID:K/cggXeI
★0章



「おい、起きろや」
聞きなれない声に目を覚ました俺は、眠気で重いまぶたを持ち上げた瞬間、衝撃で眼球が吹き飛びそうになった。
なんだ!?こいつは?
枕元にいたのは、ばかでかくて真っ黒な鎧。右手にこれまたでかい剣をぶらさげている。
「だ、だれ?」
「誰やあれへんがな。漆黒やがな。はよ起きや」

うながされて俺は立ち上がった。
二日酔いの所為か、頭が痛い。吐き気もあった。
「ほら、早く洗面所いって、顔、あらってきいや」
漆黒と名乗る鎧の主から、タオルをもらって送り出される。なにがおきているのかさっぱりわからなかった。



洗面台で顔を洗いながら、昨日の夜のことを思い出そうとした。
えーと、確か昨日、俺は第一希望の会社に面接に行って、そこで圧迫面接を受けて、
学歴でも差別されて。んで、イヤになって、その後、おなじ面接にいった田村とのみにいって・・
わらわら、にいったんだよな。確か。んで、その後・・あれ、おもいだせない。



3 :プロローグ:2008/04/06(日) 23:38:07 ID:K/cggXeI
顔だけはさっぱりしたが、頭の気分がはれないまま、漆黒のいる部屋へと戻る。
消えていればいいな、と思っていたが、普通にいた。普通のフローリングの部屋である俺の部屋にいるには
違和感ばりばりだった。城、それも西洋の城の大広間にいるのが正しいありかたじゃないか?
「遅いで、自分」
といいながら、ヤツはソファに座って、wiiリモコンをいじっていた。ニュースながしよみ、なんてしてやがる。
「ガソリン安くなったけど、わしから言わせたら5月にはまた戻るで」
俺は返事をせずに黙ってやつの手元をみてやった。勝手にひとんちのものをいじくるなんて
どんな了見してやがる、という言葉を暗に秘める。
「なにみてるん?あ、ストラップならちゃんとしてるで?液晶割れたら大変やからな」
誰もそんな心配してねーよ!と突っ込みたかったが我慢する。てか、よくストラップがその腕に通ったな。
深呼吸をしてから、ヤツの隣に座る。
そして、キッと向き合う。声が震えるのを、ごまかすように、上唇を少し舐めてから口を開く。
「あ、あんた、誰?」
「さっきもいったがな。漆黒やがな。まだ寝ぼけてんのやあらへんやろな?」
おおげさな溜息と共に漆黒がいった。
「いや、それはわかったから。漆黒なんて、しらねー・・」と言い掛けて、ふと俺はこいつ
どっかでみたことあるかも、とおもった。
漆黒って、なんか聞いたことあるな。なんだっけ。・・


「しゃーないな!」
急に漆黒が立ち上がる。
「一回だけやで」とか「最近の子は、有名人にあうとすぐに『あれやって』『これやって』って注文つけてからに。
大事な持ちネタが枯渇するっちゅーねん」とかぶつくさいいながら、俺の正面に立つ。
そして、右手にもった剣を持ち上げて。
「月光!」
と叫んだ。そして、満足げに2、3度頷くと、またソファに座った。
「どや、思い出したやろ」
「は、はぁ・・・」

なんなんだ、こいつ。。



4 :プロローグ:2008/04/06(日) 23:42:00 ID:K/cggXeI
※ ※ ※


一向に謎が解けないで、悶々としているうちに、もよおしてきたので、漆黒を置いてトイレに行く。
ついでに枕元の携帯も持っていく。
田村に聞けばなにかわかるかもしれない。あいつとは昨日の夜、一緒に酒を飲んでたんだからな。
トイレの便座に座って、ほっと一息ついて、携帯を開く。とたんに未読メールが沢山来ていることを示す
表示が目についた。なになに・・・新着15件?
俺は件名に目を通す。メールは全て田村からだった。
「逃げよう」
一件目から嫌な表題だった。


件名「逃げよう」

(本文)
今、笑笑のトイレから打ってる。あいつ、やばそうだから、
このままフケル。お前も、なんとか逃げろ。
あんな話題、しなけりゃよかった。さよなら。



本文の意味はわからないが、自分が田村に捨てられたことだけはよくわかった。





5 :プロローグ:2008/04/06(日) 23:45:09 ID:K/cggXeI
その後の新着メールを確認する。

「ゴメン、置いて帰って」
「大丈夫?」
「生きてる?」
「返事くれ!」
「連絡至急!」
「警察に連絡したほうがいい?しなくていい?」
「とりあえず、俺は悪くないよな?」   
「さよならはいわないよ」
「おまえのこと、リフと同じくらい好きだったよ」
etc・・・

記憶にはないが、田村とは縁を切ろうと思った。人間なんて所詮、そんなものなんだろう。
冷たいもんだ。
携帯を閉じて、ウォッシュレットのボタンを押す。温かい液体が尻を濡らす。
ふと、サラリーマン川柳の数年前の大賞作品を思い出す。


「このおれに あたたかいのは 便座だけ」


いいこというぜ。


※ ※ ※ ※

6 :プロローグ:2008/04/06(日) 23:46:12 ID:K/cggXeI
トイレから帰ると、漆黒はまだwiiリモコンを弄っていた。
いい加減、お引取り願おう。

「あのー」と俺がいいかけると
「ほな、やろか?」と彼はいった。

「え?」
「「え?」やあらへんがな。やろか?そろそろ」
漆黒は俺の手にwiiリモコンを握らせた。俺はリモコンと漆黒を交互にみた。
なにをするっていうんだ?

ふとテレビ画面をみると、wiiニュースじゃなくて、ゲームの画面に切り替わっていた。
これは・・・

「はやく、ファイアーエムブレムやろか。暁の女神。わし、その攻略を手伝うためにきたんやし」
「え?あの?」
状況が理解できない。
「昨日、笑笑で約束したやんか。ゲームが難しくてクリアできないって自分なんや、友達に愚痴ってた
やろ。わし、あんとき後ろに座ってたやろ?相談のったろ、思ってテーブルにお邪魔してん。
そしたら、自分大喜びやったで。そんで乾杯して、意気投合してん。友達くんは、なんや、途中で帰ったけどな。
そんとき約束したやん。ほな、わしが泊りがけで全クリするまでサポートしてやるって」
「あ、あー・・・」
そのへんはなんだかうすらぼんやりと覚えてる気がする。ゲームの話は確かにしてたような。
けど、こんなやつと話ししたっけ。。
「あかんで。自分。こんないいゲームを積みゲーなんかにしたら。バチあたるで」
「いや、就職活動がいそがしくて」
「駄目やったんやろ。第一志望。ほなら、切り替えるためにもゲームしいや。スタコラにげろ、っていうやろ。
落ち込んだ気分ひきづらんためにも、これしいや。
まったく一面でいつもミカヤが死ぬ、ってどんなやりかたしてるんか逆に気になるわ」
「いや、こういうファイアーエンブレムみたいなシュミレーションゲームはじめてだったんで・・」
「シミュレーションな。シュミレーションじゃなくて。あと、ファイアーエムブレムやで。エ「ム」ブレム」

う、うぜー。発音に拘るやつってウザイ以外の何者でもないよな。。
「とにかくわしがアドバイスしてやるから、そうすればクリアできるから。ついでに就職もばっちりやで」
漆黒はほらほらと俺をソファに座らせると、自分もその横に座った。
俺は、wiiリモコンを握ったまま固まっていた。
画面上では、オープニングが終わって兵種の紹介がはじまっていた。

「ゲーム開始、や」
漆黒が楽しそうに言った。

                                                 (プロローグ、終わり)

7 :助けて!名無しさん!:2008/04/07(月) 00:20:32 ID:79l8SHxx
なんかちょっと面白いからむかつくwwwww

8 :助けて!名無しさん!:2008/04/07(月) 08:05:14 ID:P6T9VJVu
あれ……?
続きが気になる……?

9 :助けて!名無しさん!:2008/04/07(月) 13:56:04 ID:VVoLfh9A
これは期待

10 :一日目(朝):2008/04/13(日) 23:09:24 ID:GG16hmi+
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※本スレの使いかた


今日からあなたは、漆黒からだされる課題をクリアしながらファイアーエムブレムを

攻略していきます。彼は初心者でもわかるように簡単に説明してくれますので、

読者の方々も、「俺」とともにファイアーエムブレム〜暁の女神〜をクリアしていきましょう。


彼の出す課題はとても簡単です。

けれど、簡単なことほど、一番難しいのかもしれません。

そして、彼の言うことはおそらくは、ゲームだけでなくて、日常生活にも通じることでしょう。

このスレが終わったとき、貴方はきっと何かが変わっている筈です。

ファイアーエムブレム初心者の方も、上級者の方も、さぁ一緒にLET'S PLAY!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

11 :一日目(朝):2008/04/13(日) 23:13:57 ID:GG16hmi+
★1−1

「んじゃ、はじめよか?」
俺は、逆らうのは無駄だと感じ始めていた。
なんていうか、こいつは押しがつよいのだ。有無を言わせぬ迫力というか、強引さがある。
「・・・わかったよ。それじゃあ」
「あ、ちょいまち」
スタートボタンを押そうとする俺を漆黒は止めた。
「一応、確認しておきたいんやけどな。自分、エムブレマーとしてどのくらいのレベルなん?」
「へ?どのくらいというと?」
というかエムブレマーってなんだ?
「本当にまったくやったことないんか?」
「ああ。ただ、ちっちゃいころ、兄貴がやっていたのをみたことがあるんで、どういうのかは
大体わかるつもりだけど。マルスとかシーダとかオグマは知ってる」
「そんなん今日日、小学生でも知ってるで。これやからゆとり世代は困るで。」
いや逆に知らないだろ。あと、自分より若いやつらにゆとり世代ってバカのひとつ覚えみたいに
連呼するなよ。そういうの一番うざがられるぞ。


「エムブレマーとしては、最低ランクやな。まぁ、そのほうが教えがいがあるけどな」
漆黒は一人でうんうんと頷いた。
なんとなくエムブレマーって単語いやだ。
しかも既に俺がその一員ってなってるところがなんかいやだ。

「あ、ちなみにティアリングサーガやったことないやろな?」
「え?ああ。やったことないけど」
「そか。それならええんや。やってたら大変なことになってたで。
わし、エムブレマーのなかでも過激な原理主義者やから」

・・意味わかんねぇ。ゲームで原理主義者って。。

12 :一日目(朝):2008/04/13(日) 23:15:07 ID:GG16hmi+

「ほな、はじめよか」
うながされるままにスタートボタンを押した。
ノーマル、ハード、マニアックとある。・・・あれ、イージーはないのか?
「もちろんハード!ハードが神やで!」
うるさい・・まぁ、ハードでいいか。ノーマルはどうも内容的にはイージーっぽいし。
なんとなく子供扱いされてるみたいでいやだからな。


選択をすると、CGが流れる。
色の白い美少女が出てきて、兵士につかまりそうになって、若い男に助けられる。
「こいつ、サザっていうんやで。小さいときは可愛かったんやけどなぁ。
こうしてみると結構老けたわ。やっぱり肌年齢って大事やん」
漆黒がいった。いちいち口を出すな。




「あ、ちなみにコイツの見せ場はここがクライマックスやから」





え?マジで?!



13 :一日目(朝):2008/04/13(日) 23:19:00 ID:GG16hmi+

CGが終わったら、ちょっと会話があったが、内容はよくわからなかった。
とりあえず読み流すと、さっそく戦闘が始まった。

さて、どうしよう。
俺は漆黒をみたが、彼は携帯を弄っていた。
「あ、とりあえず適当に戦ってみて。わし、ちょっとアランくんにメールせなあかんし」
彼、ちょっと入院してて寂しがってるとこやから相手したらんとな、と彼はいった。いや、別に興味ないし。
「あー、けどサムスンくんにもメールしたいしなぁ。どっちにしたらええか悩むわぁ」
二人にすればいいじゃん?
「あ、今、二人にすればええんじゃない?とか思ったやろ。これやから素人は・・」
うるさい。
無視して俺はミカヤを動かした。この子、やっぱりかわいい。ジャケット買いした甲斐があった。
さっそく敵にくっつけて、攻撃した。やっぱり映像きれいだよなぁ。敵に10ダメージを与えた。
こっちもダメージを8くらったが。
「あーあ」
漆黒が携帯にメールを落としたままつぶやいた。わざとらしい言い方だ。癇に障ったが、
いちいち相手してたら身がもたない。
次に剣士を動かそうとしたが、どうも敵に攻撃できるところに移動できないみたいだ。
とりあえずミカヤの隣にいるのでいいか。ちなみに男の名前を覚える気はない。
ターン終了する。
とたんにミカヤが攻撃を喰らって、死んでしまった。


再プレイ。
今度もミカヤに攻撃をさせる。
ターン終了。
また、死んだ。



漆黒が俺の肩を2,3回叩いた。
そして、首をゆっくりと振った。



「自分、このままじゃ絶対クリアできんで」


14 :一日目(朝):2008/04/13(日) 23:21:23 ID:GG16hmi+



「そんなこといわれても」と俺は答えた。だいたい64パーセントの確率で二回連続あたるなよ、と
思うわけで。主人公はもっと強くあるべきじゃないか??

「自分、内藤はん知ってる?」
「え?」
「しらへんの?あのボクシング世界チャンピオンの」
「あ、その内藤?もちろん知ってるよ」
「ほな、ボクシングのことも多少わかるわな。ええか?戦闘ってのは、ボクシングと一緒やで。
戦いかたってやつがあるねん。ハードパンチャーもおれば、かろやかにカウンターをするボクサーも
おる。インファイターかアウトボクシングかって感じなんやけど、なんでそんなめんどくさいことするとおもう?」
「え、そりゃもちろん。タイプが違うからだろ。パンチ力のあるやつや、動きの早い奴とか」
俺がそう答えると、漆黒はびっと親指を立てた。
「そうや!ボクサーにはタイプがあるねん。近づいて戦いたいやつと外から戦いたいやつ。
それを見極めて指導するのが、セコンドやコーチの役目やねん。
ちなみに内藤ちゃんのタイプを教えてやったんはこのわしなんやけどな」
「へーえ」
「亀田戦の前日に、二人でスパーした河川敷の夜、忘れられへんで・・・」

そりゃよかったなぁ・・・と俺は冷たい目で漆黒をみた。




15 :一日目(朝):2008/04/13(日) 23:23:51 ID:GG16hmi+
「さて、本題や。自分。ミカヤはインファイターかアウトファイターか?どっちや?」
「そりゃアウトファイターだろ」
「んじゃ、敵の方はどうみえるんや?」
「斧もってるし、いかにも頭悪そうだからインファイターじゃないか?」
「そやなー。それならなんでさっき近寄って戦ったんや。相手の得意な土俵で戦うメリットなんて
ないやろ。ミカヤくん、さっき痛い痛い言ってたで」
「あ・・・」
そういえばそうかもしれない。俺はさっきからずっと近接戦闘ばかりしていたが、魔法使いは、
確か一マスあけても攻撃できるんだった。ファミコンで確かそうだった。

「な?」
「確かに、そうかもしれないな」と俺はいった。
「敵を知り、己をしれば、やで」と漆黒はうんうんと頷いた。
「なんのためにエディくんがいるとおもっとるんや?もっと頭つかえや。
『あ・・・・そんな・・ごめんなさ・・・サ・・ザ・・・』ってかわいそうやん!暁の乙女かわいそうやん!」
うるさいな。なんか乙女に拘ってる気がするぞ。こいつ。

「あとな、自分ちゃんと説明書読んだほうがええで。画面を近づけたりアップにしたりして
敵と自分の位置、把握せな意味ないやん。ボタン配置わかってないんやろ?
やりながら、操作を覚えようなんてプレイスタイル、千年早いで。あかんあかん。
わしおもわず『身の程をわきまえよ』っていいそうになったもん」
空条条太郎やないんやから、と漆黒はいうと、ごろんとソファに横たわった。

「ほな、それを意識して、もう一度最初からやりや。あ、ちゃんと説明書6ページにかいてある
操作方法を熟読してからやで」



わかったよ!やりゃいいんだろ、やりゃ!



漆黒の課題その1 『人のタイプを見極める』
                                                  (一日目 朝 終了)


16 :助けて!名無しさん!:2008/04/17(木) 20:53:20 ID:SBv7n8uE
続き来てたw

緑風(笑)

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